炎症性腸疾患について
炎症性腸疾患とは
炎症性腸疾患とは、腸に炎症が起こり、下痢や血便、お腹の痛みを繰り返す原因不明の腸の病気です。潰瘍性大腸炎とクローン病のふたつの病気があり、いずれも厚生労働省の特定疾患(いわゆる難病)に指定されています。おもに若い方(10~20歳代)に起こることが多く、病気はよくなったり(寛解)、悪くなったり(再燃)を繰り返し、長い期間にわたって慢性の経過をたどります。以前は日本人に少ない病気とされていましたが、近年、どちらの病気ともに急増し、今では昔ほどめずらしい病気ではなくなりました。主に若い方に起こるので、勉学やお仕事などの日常生活に影響が出てしまうのが最大の問題です。病気の原因はわかっていませんので、現時点では残念ながら病気を完治させる治療はありませんが、近年、診断や治療法は進歩しており、病気の勢いを落ち着かせて「病気とうまく付き合いながら」通常の生活を送ることが可能になってきています。
慢性的な下痢やお腹の痛み、とくに血便を自覚されている方は、若い方でも一度受診することをおすすめします。
当院医師は炎症性腸疾患の診断、治療の専門家です。安心してご相談ください。
炎症性腸疾患の症状
炎症性腸疾患では以下のような症状がみられます。
・日頃から下痢を繰り返す
・便に粘り気のある血が混じる
・お腹の痛みが繰り返しある
・下痢や腹痛に合わせて熱がでる
・体重が減ってきた
このような症状が数ヶ月にわたり、よくなったり、悪くなったり、繰り返し起こるのが特徴です。特に、若い方でこのような症状を自覚している場合は、一度受診することをおすすめします。